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ニューヨークのレザーブランドLOST WORLDS(ロストワールド)のB-2フライトジャケット。1930年代の希少なB-2をベースに作られた、重厚な一着です。この記事では、実物のディテールに加えて、B-2がどんなジャケットだったのか、公式サイトに書かれた素材と仕様、そしてA-2やB-3との違いを整理します。
この記事の要点
- B-2は1930年代はじめにアメリカ陸軍航空隊が使った馬革の飛行ジャケット。短期間でシープスキンのB-3に役目を譲った
- LOST WORLDSのB-2は、ラセット(赤茶)の重い馬革、密度の高いムートン襟、26オンスのアルパカウール裏地
- スペックタグの「J.A. DUBOW」は、公式がオリジナルの納入業者として挙げる会社名
- 内側に厚みがあるので、試着では襟を立てた首まわり、胸、袖の曲げやすさを確かめる




B-2とはどんなジャケットか
LOST WORLDSの公式ページでは、B-2は1931〜33年ごろにアメリカ陸軍航空隊(Army Air Corps)が採用したジャケットと紹介されています。1920年代の革のフライトスーツ(つなぎ型の飛行服)から派生したもので、調達されたのは2年ほど。その後、より暖かく、作りやすく、安価なシープスキン製のB-3に置き換えられたとされています。作られた期間が短いため、オリジナルは非常に少なく、コレクターの間でも幻のジャケットとして扱われています。
公式ページは、オリジナルの納入業者としてJ.A. Dubow社を挙げています。本記事の個体のスペックタグにも「J.A. DUBOW」と入っているのはこのためです。ただし、海外のフライトジャケット愛好家の間では、Switlik社やWerber社など他のメーカーもB-2を作ったとする説があり、裏地の素材も個体によって違ったようです。残っている数が少ないぶん、詳しい仕様には幅があると考えておくのが無難です。
A-2・B-3との違い
同じ時代の陸軍航空隊のジャケットと並べると、B-2の立ち位置が分かりやすくなります。A-2が比較的暖かい時期の、B-3が寒い上空向けのジャケットだとすると、B-2は馬革の表地にムートンの襟と暖かい裏地を組み合わせた、その中間のような存在です。
| モデル | 表地 | 襟・裏地 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| A-2 | おもに馬革 | 革の襟、薄い裏地 | ニットの袖口と裾。もっとも有名な革のフライトジャケット |
| B-2 | 馬革 | ムートンの襟、ウールなどの暖かい裏地 | 腰のベルト、ジッパー付きの袖口。調達期間は約2年 |
| B-3 | シープスキン(羊の毛皮) | 毛がそのまま裏地になる | B-2より暖かく、作りやすく安価とされる |
公式ページでは、イギリス空軍の「アーヴィン」ジャケットもよく似た特徴を持ち、素材が馬革ではなくシープスキンだと説明されています。ミリタリー由来の革ジャンの全体像は大戦モデル型レザージャケットとは?でまとめています。
特徴
- 肉厚なホースハイド(馬革):存在感が強く、着込むほど深い経年変化を楽しめます。
- ムートン襟:首まわりの防寒性を高めます。
- ウール系のライニング:暖かさを重視した裏地です(公式仕様ではアルパカウール)。
素材選びにも縫製にも妥協のない作りで、ヴィンテージのフライトジャケットが好きな人、本物志向のレザージャケットを探している人に向く一着です。
公式サイトに書かれた仕様
| 部位 | LOST WORLDS B-2の公式仕様 |
|---|---|
| 表革 | クロムなめし、ドラム染めの重いラセット(赤茶)の馬革。水に強いと説明 |
| 襟 | 大きく密度の高いラムのムートンと馬革の組み合わせ。襟を留めるスナップ付き |
| 裏地 | 26オンスの純アルパカウール(コートに使う重さ) |
| ジッパー | ニッケルまたは真鍮のTALON |
| 腰と袖 | 腰のベルト、リベット留めのタブ、ジッパー付きの袖 |
| その他 | 襟の後ろにヘッドセットのコードを留めるゴムのベルト。胸ポケット付き |
| 縫製 | 1本針のミシンで、二重ステッチも職人が目で合わせて縫う。ニューヨークの工房で米国製 |
| サイズ・価格 | 38〜48のレギュラー。2,950ドル(執筆時) |
ちなみに胸ポケットについては、公式ページが「現存するオリジナルにはないが、自社のものには付けている」と書いています。一方で愛好家の間では、もともと付いていたポケットが取り外されことが多かった、という見方もあります。どちらにしても、復刻では胸ポケットが実用面で便利な部分になっています。写真ではムートン襟の下にそのポケットが見えます。


同じLOST WORLDSのコートはBEDFORD ホースレザー カーコート、ミリタリー由来のレザージャケットは大戦モデル型レザージャケットとは?もご覧ください。
B-2は表革・襟・裏地を分けて見る
LOST WORLDS公式B-2は馬革の表地、羊毛付きの襟、アルパカウールの裏地を案内しています。本文の「ウール系」は、公式掲載仕様ではアルパカです。別注や中古の個体は、同じ内装かを確認してください。


試着では襟を立てたときの首まわり、前を閉じたときの胸、袖を曲げたときの裏地の収まりを見ます。外側の身幅が同じでも、薄い裏地のジャケットと内側に厚みのあるB-2では着用できる余裕が異なります。



軍用B-2の採用時期と復刻品の製造年も別の情報です。ヴィンテージの歴史を楽しみつつ、購入する一着についてはタグ、注文仕様、襟と裏地の補修歴を確認すると、収集対象としての価値と実用性を分けて判断できます。

上のスペックタグはサイズ34です。現在の公式ページのレギュラーサイズは38〜48なので、この個体はそれより小さいサイズで作られたものということになります。中古で探す場合も、タグの数字だけでなく実寸を確かめるのが大切です。
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※仕様は動画で紹介した個体のものです。購入の際は販売店で最新の仕様をご確認ください。
よくある質問
Q. LOST WORLDSのジャケットはどこで買えますか?
公式サイトによると、LOST WORLDSには店舗やショールームがなく、注文は公式サイトの案内に沿って行います。日本から直接注文する場合は、送料や関税もかかります。国内では中古市場で見かけることが多く、購入方法の比較は革ジャンはどこで買う?でまとめています。
Q. 普段着として使えますか?
使えますが、重い馬革にムートンの襟とウールの裏地が付いた、かなり暖かいジャケットです。寒い時期の外出向けで、電車や室内では暑く感じることもあります。着る季節を絞って選ぶのがよいでしょう。
Q. ムートンの襟はどう手入れしますか?
毛の部分は、着たあとに柔らかいブラシで毛並みを整える程度で十分です。革用のクリームが毛に付かないよう、馬革の手入れをするときは襟のまわりに注意しましょう。基本は革ジャンの手入れ方法を参考にしてください。
まとめ
B-2は、1930年代はじめのわずかな期間だけ作られた、馬革とムートンの飛行ジャケットです。LOST WORLDSの復刻は、重いラセットの馬革、密度の高いムートン襟、アルパカウールの裏地と、当時の考え方をそのまま形にした1着。希少なオリジナルの代わりに、日常で着られるB-2を探している人に向いています。
参考:LOST WORLDS公式|B-2 Horsehide Leather Flight Jacket LOST WORLDS公式サイト The Fedora Lounge(B-1、B-2など初期のジャケット)
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